星の数ほど

語彙力のないオタクの備忘録

舞台 ハケンアニメ! 1014感想

 

 

 

Remember:2019/10/14 Matinee

 

 

 

ハケンアニメ!観劇に行ってきました。原作が好きなので、あのシビアかつ夢にあふれた世界をどうやって表現するのか、楽しみにしていました。

 

劇場はくろステぶりのTTホール。相変わらず駅からの道に迷ってしまう笑。座席は、とりあえず近い*1。傘立て兼ボトルスタンドがあるのが好ポイント。座席間通路が広めなのもいいなと思った。

セットは簡易な半二階建てのような構造で、ドラマで見るようなおしゃれ建築事務所….的な感じ。白基調の個々の机と椅子のセットと、二階がロフトみたいなスペース。書類が詰まった封筒やファイルが棚にみっしり入ってるのが事務所って感じした。この机と椅子が会議室になったり、どこかの会社のロビーっぽくなったりしたの面白かった。これを動かすのは相当頭使いそうですね......。

 

 

 

では、ここからネタバレ込みの感想を。

人物ごとに書いていきます。

 

 

 

 

 

江藤晋矢

主役級の感想を後回しにしたら社長の感想からになった。部下の責任は俺がとるから!みたいなことをサラっと言ったり、頭ごなしに怒るんじゃなくて王子が戻ってくる猶予をくれたり、優しい人だなと思った。

 

黒木智志

ほんとにちゃんと黒木さん。いいビジネスライク。相手が言い切る前に自分が用事終わったら電話切っちゃうのとか。そのままだった。原作なら行城さんが言ってた王子不在への仄めかしも黒木さんが担ってて、それがぴったりでよかった。

 

迫水孝昭

迫水さんが凄腕アニメーターじゃなくて、ただの作監なのはちょっと残念だった。次期監督候補にはなったものの、ストライキしてからしばらく顔を出さなかったせいか、少しインパクトは薄かったかなと思う。王子を前にしてのキレ方はすごく良かった。自分の作画に対する自負、プライドが見えていいなと思った。有科さんを想っているような描写がばっさりカットされてたのは意外だった。

 

澤田和己

原作で迫水さんが担っていたような役割を、自信がないしネガティブだけど絵は一流、というキャラの彼にさせてたのがよかった。ひとりだけ役者としての空気が違うというか、息するようにアドリブをかまして、場を自分のものにしてたのがすごいなと思った。

ちょっと余談だけど、きっとあそこには山内さんのファンがいたんだろうなと思う。彼が動く度に必ず笑うおじ様達がいたので。確かに面白かったよなぁ......笑。

 

垣内政信

垣内さん!男性陣の中で一番好きだったかもしれない。王子とのバチバチ加減が最高だったし、売れ線のことしか考えない上の人って感じが出ててよかった。まぁあそこまでダメ出しされたらムカつくのは分かるけど......。基本的に若者を未熟だと馬鹿にしてる雰囲気があったのも、ちょーっと嫌な敵って感じで絶妙だった。

 

有科香屋子

原作だと悩みながらも仕事ができるかっこいいお姉さん!って感じの有科さん。舞台版だとより等身大に悩んでいるように見えた。行き詰まった仕事に苦しみ、王子が意見するところを諌めるのはマネージャー的立ち位置を体現していた。屋上で泣いてるところに王子が帰ってくるのがナイス変更点。王子のこと殴るシーンがちゃんとあってよかった!裏ヒロインというか、ちゃんと有科さんが主軸になって物語が動いている感じがして、見たかったものが見れてよかった。

 

相模梢

個人的名采配は彼女。このオリジナルキャラクターはどう動くんだろうと思ってたけど、会見での女子アナも兼ねたアニメ初心者として立ち回るとは思ってなかった。この初心者っていう点があのにわか無神経なインタビューにつながるのがバッチリすぎる。記者会見よりネット生中継*2の方がより現代的な感じがした。

 

川島加菜美

こちらもオリジナルキャラ、川島ちゃん。原作を読み返して「川島ちゃんの入る隙はどこに......?」とちょっと不安になったりもしたけど、きちんと彼女の役割も描かれていてよかった。ただ、中途入社の制作進行というわりには、アシスタント的立ち位置に終始していた気もする。彼女を出演者のトップに持ってくるにはちょっとインパクトが足りなかったような......気がしなくもない……。

ちょっとだけ意見を言わせてもらうと、2分だけ泣いて戻るという行動は、原作のあの性格の有科さんだから彼女らしさが際立つのであって、ただ川島ちゃんがその代わりをするというのは、ちょっと理解が足りないのでは、という気もした。*3

 

王子千晴

王子ね......。あれちゃんと見ないと、ただのワガママ王子でヘイト溜まりそうなキャラだなって思った。原作読んだらそんなことないって分かるんだけど。ハワイに行かずにどこにいたんでしょうね~~ってところ、部屋にこもってずっと書いてたって部分をもうちょっと出してくれたら「あぁこの若者も真剣に書いてるんだな、身を削って必死に仕事してるんだな」って面が見えてよかったのに。4~12話の絵コンテまで書いたにしては綺麗すぎるんだよね、王子。ここに関してはもう少し王子からの言葉が欲しかった。机にしがみついてないと書けないんだよって言葉、聞きたかった。

その分、最後のインタビューは完全再現だったと思う。噛み合ってなさがいい。王子ほんとに怒ってたし、相模さんの無知無神経さがどんどん出てくる。小説よりも言葉にした方が、より痛快に伝わってくる感じがめちゃくちゃよかった。さすがにあの際どいセリフはカットされてたけど、王子の口から、あの眼差しで、あの言葉が聞けたことはとても嬉しかった。

 

 

ほかの感想

原作メインのアナザーストーリーという感じだった。全体的に、使ってほしい場面とかセリフがうまいこと組み合わさってたのが良かった。

オープニングの熱い語りで、それぞれがアニメに関わりたくて大好きで会社に入ったというのが伝わってきた。いいシーンだったと思う。ヨスガに出会った時の感動がそのまま伝わってきて、鳥肌立った。

原作に出てくる登場人物の名前をちょこちょこ出してたのが好印象。それと、まさかチヨダコーキの代わりに幹永舞の名前を使え*4って言ってくるとは思わなかった。しかもちゃんと「チヨダコーキの別名義が幹永舞という噂」になってるのがもう......!世界そのままじゃないか......!ここでスロウハイツとのつながりをガッツリ見せてきたのがめちゃくちゃ面白かった。

 

リデルライト、もしかするとアニメ映像で見れるかと期待してたから、熱のこもった語りのみというのはちょっと肩透かしだった。でもここでアニメ映像流してしまったら、それが「正解」になってしまうような気もするので、観客の想像に委ねるこの形の方がきっと良かったんだろうなと思う。原作あるし。

 

 

文章だからこそ伝わる部分も、演技がつくからこそ響くものもきっとあると思う。どちらも素敵だから、もしこれから見に行く人がいれば、原作本も売っていたのでぜひとも買って読んでください。原作知らずにこの舞台だけですませるのは本当にもったいない。この辻村深月の取材量と描き込み方の細かさを見てびっくりしてほしい。原作は全オタクが読むべき必読書なので~~!!!よろしくお願いします!

あとスロウハイツの神様も読んどくと絶対に面白い。幹永舞のことでニヤつけるのはスロウハイツ読者だけ!

 

 

 

なんか最終的に原作ステマになってしまいましたが、舞台とっても面白かったです!

できるなら斉藤監督の話も並澤さんの話*5もやってほしい......!よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

*1:なぜこの席運のよさが推しの舞台で発揮されないのか......。歌合はいい席になるといいな。

*2:モデルはきっとabema….ですよね。

*3:いち読者の意見です。

*4:でも黒木さん、その名前使うのって”彼”に許可取ったんだろうか......?絶対取ってないよな......。

*5:目の前で展開されたら確実に泣く。